埼玉県専門研修プログラムNavi

埼玉県総合医局機構 KOBATON.med

秩父市立病院

秩父

165床

2次救急

秩父鉄道「秩父駅」より徒歩10分

時間外手当

男性育休

福利厚生充実

託児所有

車通勤

転勤なし

週休2日以上

駅チカ

地域の中核病院として、急性期から慢性期、終末期まで幅広い医療を展開していますので、いわゆる地域医療の本質を経験することができます。総合診療専門研修PGでは、山間地域の医療を医療圏全体という、広い視野と多角的な視点で学べる市町村を超えた広域連携型のプログラムです。様々な医療機関に在籍するこで、それぞれの立場からの地域医療を体験しつつ、一貫した身分での総合診療教育と保障を受けることができます。

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総合診療科

総合診療専門医養成プログラム「ちちぶ」

患者さんが希望する「最期」を支える…。それが在宅医療のやりがい

総合診療科

総合診療専門医養成プログラム「ちちぶ」

患者さんが希望する「最期」を支える…。それが在宅医療のやりがい

「将来は在宅医療や地域医療に携わりたい」という明確なビジョンを持って自治医科大学に進学したという栃村先生。総合診療専門医養成プログラム「ちちぶ」を選んだ理由は、大学の先輩からの声かけが決め手だったと言います。現在はプログラムを離れて大滝国民健康保健診療所 所長を務める栃村先生に、地域医療のやりがいなどをお聞きしました。

栃村 亮太とちむら りょうた

医師期間

専攻医1年完了(現在、カリキュラム制で離脱中) (医師5年目)※取材当時

出身大学

自治医科大学

お住まい

車で30分の住宅を診療所が借り上げ

将来の目標

総合診療医の中でも、特に地域医療や在宅診療志向の医師を目指している

プログラムスケジュール

研修先の病院名、診療科、特に注力する研修等
論文、院外活動など
医師3年目
国保町立小鹿野中央病院、総合診療科
国保学会ポスター発表
医師4年目
秩父市大滝国民健康保険診療所、内科・外科、内視鏡
地域住民向けの健康講和など
医師5年目
秩父市大滝国民健康保険診療所、内科・外科、行政関連
地域住民向けの健康講和など

プログラム指標※インタビュー対象者の個人の主観です

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忙しさ
指導体制
経験値
自身の裁量権
自己研鑽の時間
福利厚生
WLB

頼れる先輩のもとで地域医療を学ぶことを決意

医師になったら在宅や地域医療をやりたいと思っていたので、卒後にへき地医療を経験できる自治医科大学に進学したという経緯がありました。そんな僕にはこのプログラムが合っていると思いましたし、自治医大の先輩でもある加藤先生(総合診療専門医養成プログラム「ちちぶ」指導医・プログラム統括責任者)に誘っていただいたこともあって、迷わず参加を決めました。かねてより加藤先生が家庭医療や地域医療に力を注いでいることを知っていましたから、先生のもとでなら充実した研修を受けられるだろうと思ったのです。加藤先生は指導医として適切なアドバイスをくださるのはもちろん、一人の医師として対等に話をさせていただく場面もあります。「友だち」と言ったら失礼にあたるかもしれませんが、地域医療に携わる仲間として語り合える風通しのよさも、このプログラムを選んでよかったと思うポイントです。

多くの経験を糧に成長できる研修環境

僕は出身大学の兼ね合いからカリキュラム制で研修を行っており、現在は基幹病院の秩父市立病院を離れて、下部機関である大滝国民健康保険診療所の所長を務めています。医師5年目で「所長」と聞くと驚く方もいるかもしれませんが、診療所の医師は僕一人なので仕方ないです(笑)。埼玉県(特に秩父)は人口に対して医師数が少ないため、上記のような管理職の貴重な経験や、専門に関わらず多様な症例をみる経験をすることができます。中には「これは自分でいいのだろうか?」と戸惑う場面もありますが、医師としての経験値は確実に上がるだろうと思っています。以前、研修医上がりたての医師3年目のときに、主治医として一人の患者さんを在宅と入院の両方で診て、最後はご本人の希望通り在宅で看取ったことがありましたが、そこで学んだことを糧に、今は一人診療所でも在宅看取りを行えています。「患者さんが希望する場所で亡くなる」ことをサポートできることは在宅医療の一番のやりがいです。

地域医療には「不便さ」を上回る魅力がある

秩父は自然豊かな山や木々に囲まれた盆地です。田舎ですから服を一枚買うにも電車に乗って都市部に出たり、県をまたいで群馬のほうへ行ったりしなければなりません(笑)。とはいえ田舎だからこそ患者さんとの距離が近いですし、主治医として病院から在宅まで一貫して関われることは総合診療を学ぶうえで大きなメリットだと思っています。今は所長という立場上、自分一人で判断しなければならない場面も多いですが、秩父地域には加藤先生をはじめとした自治医大の先輩方が複数いらっしゃるので心強いです。今のところ在宅医療が楽しくて仕方ないですし、きっとキャリアの最後まで在宅に携わっていくと思います。一方で地域医療を維持していくためには制度面の整備も大事になりますから、いずれは自治体などと連携して「地域医療の基盤づくり」にも関わりたいなと考えています。

Schedule 1日のスケジュール

08:00

出勤  ※小鹿野中央病院での1日のスケジュールです※

08:00

回診

内科医師全員で一緒に回診

09:00

外来日は外来、検査日は上部内視鏡など

定期外来日、初診(walk in、救急車対応)外来日、上部消化管内視鏡の検査日、病棟当番など

13:00

訪問診療、検査日は下部消化管内視鏡、全体カンファなど

訪問診療は週1-2件、下部消化管内視鏡は週2件程度、初診・救急車・発熱患者対応当番(週1回)など

16:00

緩和ケアカンファ、コロナワクチン接種など

週1回緩和ケアカンファ、ワクチン接種当番(週1-2回)、初診・救急車・発熱患者当番(週1回)、など

17:00

残務処理や夕回診

午前・午後で業務がしっかり割り当てられていることが多いので、残った仕事をこの時間にこなす

19:00

退勤

18時30分~20時までにはだいたい退勤できる

Cases 経験症例

● 入院患者平均:8人
● 糖尿病性舞踏病(希少症例)
● 脳梗塞、心筋梗塞、急性・慢性心不全
● 生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病)
● 肺炎、尿路感染症などの一般感染症~敗血症性ショック
● 悪性腫瘍患者の在宅看取り、老衰患者の在宅看取り

総合診療科

総合診療専門医養成プログラム「ちちぶ」 プログラム統括責任者

秩父地域で一貫した教育体制は、総合診療医としての礎を築くために最適

総合診療科

総合診療専門医養成プログラム「ちちぶ」 プログラム統括責任者

秩父地域で一貫した教育体制は、総合診療医としての礎を築くために最適

もともとは外科医志望だったという加藤先生は医師3年目でへき地医療に携わり、「緩和ケアにのめり込んでいった」と言います。総合診療専門医養成プログラム「ちちぶ」の指導医(プログラム統括責任者)であり、秩父市立病院 臨床研修管理室長を務める加藤先生にプログラムの魅力などを伺いました。

プログラム統括責任者 加藤 寿かとう ひさし

医師期間

18年目 ※取材当時

出身大学

自治医科大学/2006年3月

経歴

2008年4月 国保町立小鹿野中央病院 外科 
2012年4月 自治医科大学附属病院 形成外科 
2013年4月 国保町立小鹿野中央病院 総合診療科 
2017年4月 医療法人社団鉄祐会 祐ホームクリニック 
2018年4月 東京大学大学院 公共健康医学専攻(専門職学位課程) 
2019年4月 秩父市立病院 臨床研修管理室長

認定

日本内科学会 認定内科医
日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医・指導医
日本在宅学会 在宅医療専門医・指導医
国保地域医療学会 地域包括医療・ケア認定医

プログラムスケジュール

研修先の病院名、診療科、特に注力する研修等
論文、院外活動など
医師3年目
秩父市立病院(総合診療科・小児科・救急)
まずは基幹病院で総合診療の本質を学び、小児科・救急と診療能力の幅を広げます。
医師4年目
秩父市立病院(内科)、南須原医院(総合診療科)
内科診療を深め、診療所研修でプライマリケアの実践をします。
医師5年目
秩父病院(内科)、小鹿野中央病院(総合診療科)
他院で内科を経験し、小規模病院の総合診療を学びます。
医師6年目
小鹿野中央病院(総合診療科)
家庭医療専門医取得希望の方は、もう1年プラスして学びます。

プログラム指標※インタビュー対象者の個人の主観です

0
1
2
3
4
5
忙しさ
指導体制
経験値
自身の裁量権
自己研鑽の時間
福利厚生
WLB

外科志望から総合診療へ。背中を押したのは患者家族の感謝の言葉

私は自治医科大学を卒業し、医師3年目に国保町立小鹿野中央病院(埼玉県秩父郡小鹿野町)に派遣されました。もともとは外科医として赴任したはずなのに、日々の診療は緩和ケアや抗がん剤治療が中心です。当時の私は、手術をして患者さんを治すことが医療だと思っていましたから、緩和ケアばかりの毎日に無力感を覚えることも少なくありませんでした。そうした中で、ある患者さんを在宅で看取ったことが転機になりました。「何もできずに患者さんを亡くしてしまった…」と敗北感にさいなまれていた私に向けて、ご家族が感謝の言葉をかけてくださったのです。患者さんやご家族に寄り添い、望みを叶えてさしあげることがこんなにも喜ばれるのだと気付き、このことをきっかけに外科から総合診療科へと方向転換しました。まさか自分が在宅医療や緩和ケアに携わるとは、学生時代には思いもしませんでした(笑)。

プログラムは全て秩父地域で完結。マイナー科の研修も万全

本プログラムの魅力は大きく2つあります。1つ目は、自然豊かな環境の中で地域医療をじっくり学べ、顔が見える関係性を築ける点です。研修は全て秩父地域で完結しますから、遠くの医療機関に行ったり、引っ越しをしたりする必要はありません。およそ40年の医師人生のうちほんの3~4年、若いうちに田舎で地域医療を経験してみるのもいいのではないでしょうか。2つ目のメリットは各診療科の専門家のもとで、充実した研修を受けられる点です。マイナー科といわれる皮膚科、耳鼻咽喉科、婦人科なども地域の診療所でしっかりと学ぶことができ、希望者は家庭医療専門医取得を目指すことも可能です(4年目:小鹿野中央病院)。また私のほかに在宅医療専門医も指導にあたりますので、在宅を学びたい人にもおすすめです。残念ながら当院で3次救急を経験することはできませんが、医療過疎地だからこそ幅広い経験ができ、そのことが医師として大きな財産になるものと思います。

田舎ならではの和やかな雰囲気のなかで医療の枠を超えた経験を!

専攻医を指導する際には、しっかりとコミュニケーションを取ることを心がけています。週に1度は1時間ほど時間を取って振り返りを行っているほか、ポートフォリオ(レポート)の効率的な書き方をアドバイスすることもありますね。また気付いたときには「研修の進み具合はどうか」「困っていることはないか」と声をかけ、進捗状況を確認するようにしています。プログラムを選ぶにあたって、秩父の田舎で暮らすことに不安を感じる人がいるかもしれませんが、当院のスタッフはみんな優しい人ばかりで、専攻医をあたたかく迎えています。自分の経験を踏まえても「地域医療をやるなら田舎のほうが絶対に楽しい!」と言えるのですが、こればかりは実際に見てもらったほうがいいでしょう。見学は随時受け付けていますので、中小病院のホスピタリストを目指す人、在宅医療を学びたいと考えている人にはぜひ足を運んでみてください。専攻医は「ちちぶ圏域ケア連携会議」の事務局運営や企画に携わることもできますから、きっと医療の枠を超えて貴重な経験ができると思いますよ。

Schedule 1日のスケジュール

08:30

出勤

出勤後、病棟回診、病棟カンファランス

09:00

外来

初診外来、予約外来を週1日ずつ

12:30

昼休み

1時間程度

13:30

病棟カンファランス

病棟看護師とのカンファランス

14:00

病棟業務

入院患者の指示出し

16:00

新患カンファランス

週2回、新規入院患者のカンファランス

17:00

病棟回診

17:15

退勤

総合診療科

総合診療専門医養成プログラム「ちちぶ」

魅力あふれる秩父で学ぶ、地域完結型プログラム。実践的指導で家庭医への成長をサポート

総合診療科

総合診療専門医養成プログラム「ちちぶ」

魅力あふれる秩父で学ぶ、地域完結型プログラム。実践的指導で家庭医への成長をサポート

幼稚園の頃から医師になることを考えていたという篠原先生は、1人の患者さんの全身を診るために総合診療科に進んだといいます。現在は秩父市立病院で総合診療専門医養成プログラムに取り組む篠原先生に、同院ならではの特色やプログラムの魅力などを伺いました。

篠原 圭一郎しのはら けいいちろう

医師期間

専攻医1年目(医師3年目)※取材当時

出身大学

自治医科大学

お住まい

秩父市の賃貸アパート

将来の目標

訪問診療メインのクリニックなどで働く

プログラムスケジュール

研修先の病院名、診療科、特に注力する研修等
論文、院外活動など
医師3年目
秩父市立病院、総合診療科兼内科
学会発表、地域講演会など
医師4年目
秩父市立病院、総合診療科兼内科
上に同じ

プログラム指標※インタビュー対象者の個人の主観です

0
1
2
3
4
5
忙しさ
指導体制
経験値
自身の裁量権
自己研鑽の時間
福利厚生
WLB

「義務年限を秩父で」と考え、地域完結型のプログラムを選択

医学部時代に一生かけて取り組みたいと思える診療科を見つけられなかったため、初期研修では2年かけてさまざまな診療科を回りました。そのなかで気付いたのは、外科の手技を磨いたり各臓器の専門性を高めたりするより、患者さんの暮らしに寄り添うような診療が、自分には向いているということでした。医師を目指した背景にも「誰かの役に立ちたい」という気持ちがありましたので、家庭医と呼ばれるような医師を目指すことにしました。こちらのプログラムを選んだのは、私が自治医科大学出身であることが大きな理由です。義務年限が終わるまでは、秩父の地域医療に貢献しようと考えていたため、地域の中でプログラムが完結することも決め手になりました。自治医科大学の先輩でもある加藤先生から、設立間もないプログラムを「一緒につくっていこう」と声をかけていただいたのも心強かったです。

実践的なアドバイスを受け、医師としての成長を実感

指導医の加藤先生は、外来はもちろん、訪問診療や緩和ケアに至るまで豊富な経験をお持ちです。私が初めて訪問診療に出向いた際は加藤先生も一緒に来てくださり、病院に戻ってから改善点などのフィードバックをいただき、とても勉強になりました。特に恵まれていると感じるのは、加藤先生が単なる指導者ではなく、現役のプレイヤーでもある点です。教科書通りの指導ではなく、現場をよく理解したうえで専攻医目線のアドバイスをくださるので、日々の診療ですぐに実践することができ、とても助かっています。日中はお互いに忙しくてゆっくり話す時間を取れないこともありますが、月に1回は夜間にZoomでミーティングを行い、困っていることを相談したり、症例発表を行ったりしています。

大いなる「秩父愛」を胸に、家庭医への道を歩む

今は毎日、朝7時半に病院に来てカルテチェックや病棟回診を行い、その後は外来や病棟業務、さらには救急対応にもあたっています。同じ総合診療科でも病院ごとに特色があり、当院のように救急に対応することもあれば、訪問診療をメインにする施設もあります。そうした自由度の高さも、総合診療の魅力と言えるのかもしれません。私の場合は、秩父での義務年限が終わったら訪問診療を中心に診療していくことを考えています。温泉や神社仏閣が多く、自然豊かな秩父を離れるのは寂しいですが、内視鏡検査や当直など、何らかの形で地域に恩返ししていきたいと思います。ここへ遊びに来た同期も口をそろえて「いい所だね」と言っていましたが、私自身もこの地域で暮らしてみて改めて秩父の素晴らしさを実感しています。研修する・しないにかかわらず、観光がてら病院見学に来ていただけたらうれしいです。

Schedule 1日のスケジュール

07:30

出勤

出勤後はカルテチェックや病棟回診を行う

08:30

始業

09:30

初診

初診外来を行う。患者は平均15人くらい。

13:00

昼休憩

13:30

病棟業務、救急対応

入院中の患者さんのチェックや治療、退院調整などを行う。

16:00

全体カンファ、チームカンファ

毎週月曜と木曜は全体カンファを行い、新規の入院患者のチェックを行う。チームカンファは毎日やる。

16:30

残りの業務

書類作業やカルテの書き残しなどを行う。

18:00

頃 退勤

Cases 経験症例

●平均患者数:5~10人
●脳梗塞
●心不全
●肺炎
●尿路感染
●糖尿病、糖尿病性ケトアシドーシス
●胆嚢炎、胆管炎
●その他内分泌疾患、膠原病、気胸など
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