埼玉県専門研修プログラムNavi

埼玉県総合医局機構 KOBATON.med

私たちが埼玉を選んだ理由――女性専攻医が語るキャリアの可能性と選択肢

初期研修を終えて専門医を取得する30歳前後は、女性にとって人生の大きな分岐点と重なり、その後のキャリアプランに悩む方も少なくありません。今回は専門医を取得して間もない2人の女性医師に、これまでの歩みやこの先に見据える未来像について語り合っていただきます。

  • 瀧井 未来

    埼玉協同病院

    瀧井 未来

    医師期間:
    7年目 ※取材当時
    出身大学:
    岐阜大学医学部

    埼玉県さいたま市に生まれ、幼少期から埼玉協同病院に通院していた瀧井先生。岐阜大学医学部卒業後は再び地元に戻り、地域医療に従事。総合診療専門医取得に向けて研鑽を積む一方、プライベートでは家庭を持ち、公私ともに充実した日々を過ごしている。

  • 小澤 利佳

    自治医科大学附属さいたま医療センター

    小澤 利佳

    医師期間:
    6年目 ※取材当時
    出身大学:
    東京女子医科大学

    埼玉県熊谷市出身の小澤先生は、県内で産婦人科の専門研修プログラムを探すなかで自治医科大学附属さいたま医療センターを選択。専門医資格を取得した現在は、次に目指すべきサブスペシャリティについて考えを巡らせている。

後期研修の場として埼玉を選んだ理由は?

瀧井 未来

瀧井さん

私は埼玉県さいたま市の出身です。実は私が生まれたのは現在勤務している病院で、岐阜大学に進学するまでの間、患者としてずっとお世話になっていました。卒業後は岐阜で就職する道もありましたが、医師不足が深刻な埼玉の医療に貢献したいという思いがあり、戻ってくることを決めました。

小澤 利佳

小澤さん

私は埼玉県熊谷市出身で、大学は東京女子医科大学です。東京で働くか、地元に戻るかではかなり迷いましたが、東京はいろいろなものが高いですよね。生活面を考えると親元のほうが何かと助かるかなと思い、県内の研修プログラムを探していきました

瀧井 未来

瀧井さん

私も岐阜を離れるときは、かなり後ろ髪を引かれました。訪問診療や訪問看護を見学させていただき、総合診療の魅力に気付かせてくれたのは、岐阜の小さな診療所でしたから。あの頃に学んだ「地域に暮らす方たちの生活を支えていく」という姿勢は、これからもずっと大切にしていきたいと思っています。

小澤 利佳

小澤さん

私が産婦人科を選んだのは、女性であることがプラスになる診療科だと感じたからです。もともと手先を動かすのが好きでしたから、手術ができたり出産に立ち会えたりする点も決め手になりました。当院は大学病院と市中病院の中間のような位置付けなので、多様な症例を経験できるのが魅力でした。

埼玉での生活って実際どうなの?

埼玉での生活って実際どうなの?
瀧井 未来

瀧井さん

埼玉県は魅力度ランキングで下位をウロウロしているようですが(笑)、生活しやすさや環境のよさは抜群だと思います。東京へのアクセスもよくて、少し足を延ばせば豊かな自然も楽しめますし。「住めば都」と言ったところでしょうか。

小澤 利佳

小澤さん

そうですね。当院の最寄り駅の大宮駅は新幹線も停まるターミナル駅なので、どこに行くのもすごく便利です。研修中も大宮を拠点に関連施設を回るのがとっても楽でした。生活するのは便利だけれど、東京ほどゴミゴミしていないところもいいなと思います。

瀧井 未来

瀧井さん

岐阜にいた頃は、「1人に1台」というほどの車社会でしたが、ライフラインが整った埼玉の都市部では、車がなくても生活に困ることはありません。岐阜から地元に戻った当初は、そのギャップにちょっとしたカルチャーショックを受けました(笑)。

小澤 利佳

小澤さん

私はアウトドア派で、夏はサーフィン、冬はスノーボードに行くのが何よりの楽しみなんです。さすがに夜勤明けに遠出をする気にはなれませんが、武蔵野線でディズニーランドに遊びに行くくらいなら問題ありません(笑)。仕事だけでなくプライベートを充実させられるところも、恵まれていると感じます。

ライフステージの変化にどう向き合う?

ライフステージの変化にどう向き合う?
瀧井 未来

瀧井さん

私は初期研修も後期研修も同じ病院だったので、職場環境が大きく変わることはありませんでした。ただ、専門医を取得する前後で結婚などのビッグイベントがドッと押し寄せてきて、仕事とプライベートの両立に難しさを感じることもあります。

小澤 利佳

小澤さん

まぁ、ご結婚されたんですね! おめでとうございます(笑)。私の同期も出産を控えていたり、子育て真っ最中だったりして、以前のように集まる機会がだいぶ減りました。彼女たちを見ていると、サブスペで婦人科を選んだときに、果たしてオペを続けられるのかと悩んでしまうことがあります。

瀧井 未来

瀧井さん

たしかにそうですよね。私も最初は「総合診療専門医を取ったら、次は家庭医」と考えていたのですが、結婚後しばらくして妊娠していることが分かりまして……。今後のキャリア形成については、上の先生方にいろいろ相談しながら進めているところです。体調やプライベートでの変化などを考慮してもらいながら、診療所や病院など勤務に関する要望などを定期的にヒアリングしていただけているので、本当に感謝しかありません。

小澤 利佳

小澤さん

それは素晴らしいですね、本当に女性に優しい職場だと思います。この世代の女性医師はみんな、専門医試験に合格した後が悩みどころですよね。私もこれまでは専門医取得を一番の目標にしてきましたが、この先、産科に進むのか、婦人科でやっていくのか、今まさに絶賛悩み中です(笑)。

女性医師が感じる埼玉の魅力とは?

瀧井 未来

瀧井さん

総合診療科はまだ新しい診療科なので、定義がふんわりしているところがあるんですよね。医療知識だけでなく、自分の経験が診療に生きる場面もあり、自分なりのキャリアを描きやすいところも魅力と言えるでしょうか。思いがけない壁にぶつかることもありますが、埼玉県にはプライマリ・ケアに関わる医療者の教育グループ(Spart・すぱーと)があるので、とても心強いです。

小澤 利佳

小澤さん

埼玉県は医師の数が少ないことで知られますが、都市部から離れた地域に行けばたくさんの症例に触れることができます。私が勤務する病院では不妊治療を経験できませんが、関連病院を回れば周産期から不妊、腫瘍まで幅広く経験でき、サブスペ取得まで見据えた研修が行えます。自分の興味に応じてプログラムをカスタマイズできる柔軟性があるところは、埼玉ならではかもしれません。

瀧井 未来

瀧井さん

医師が少ないということは、それだけ活躍できる場が広いということになります。私もこれまで県内のいろいろな施設で研修しましたが、熊谷の由緒あるお寺の近くでおいしいお店を見つけたり、秩父の自然に癒やされたりしながら、たくさんの経験を積むことができました。埼玉、おすすめです。

小澤 利佳

小澤さん

大宮駅周辺で仕事をしているおかげで、東京よりも埼玉のほうがストレスなく生活できているように感じます。私は車を持っていませんが、電車やバスを利用すれば移動に困ることもありません。もしも疲れがたまったときには、埼玉の豊かな自然に触れることで、また前を向く力が湧いてくるのではないでしょうか。私も埼玉、おすすめです(笑)。