埼玉県専門研修プログラムNavi

埼玉県総合医局機構 KOBATON.med

自分が何をやりたいかよく考えて一生の仕事を選択すると良いと思います

上牧 勇

勤務先
国立病院機構埼玉病院 副院長 小児・周産期母子センター部長
診療科
小児科
埼玉県キャリアコーディネーターの上牧先生に、インタビューを行いました。専門研修先を選ぶ上でのポイントや、貴重なアドバイスが満載ですので、ぜひ御覧ください。

1.専門研修先を選ぶポイントについて

基本領域(診療科)はどのように選ぶのがよいでしょうか?

一生の仕事になりますので、好きなこと、興味の持てること、でないと続けることが難しくなります。30年以上やっていると医療制度の変更により、診療科を取り巻く環境は大きく変わる可能性があります。収入や労働環境を中心に選択するのではなく、自分が何をやりたいかよく考えて一生の仕事を選択すると良いと思います。

専門研修基幹施設を選ぶポイント(基準)はありますか?

症例数が十分にある病院なのかは必須だと思います。その他には、研修責任者や指導医の先生方の雰囲気、診療科の雰囲気は大切だと思います。今後の進路について相談に乗ってくれる先生がいるか、尊敬できる先生がいるか確認しておくと良いと思います。

サブスペシャリティは取得した方がよいでしょうか? また、どのように選ぶのがよいでしょうか?

可能な限り取得した方が良いと思います。基本診療科にもよると思いますが、今後、専門医を持っているかどうかが、キャリア形成に与える影響は大きくなると思いますので、取得できるものはできるだけ取得する方向が良いと思います。

ダブルボードを検討しているのですが、基本領域の選び方を教えてください。

詳しくないので一般論です。自分の10年後の姿をイメージしてどうなっていたいかを考えてみてください。ロールモデルになるような先生がいたら聞いてみるのが良いと思います。

海外留学や大学院を選択するメリットはありますか?

あると思います。一時期、研究に没頭することも重要だと思います。その後、臨床に戻ったとしても臨床研究をする際にも有用な経験になることでしょう。いろいろな分野の先生方との繋がりもできて、大変ですが、楽しいのではないでしょうか。難しく考えずチャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。ベテランになってしまうと敷居が高くなってしまいますよ。

2.埼玉県で専門研修を受講するメリット

埼玉県で専門研修を受講するメリットを教えてください。

都心と比較して患者数あたりの病院が少ないので、多くの症例を経験することができます。偏りの少ない研修ができると思います。また、都心からそれほど遠くないので、学会や研究会などへの参加も容易で、最新の情報に触れやすい環境があります。最先端の医療に触れつつ、多くの症例を経験できる理想的な場所かもしれません。
上牧先生から、全国の医学生・臨床研修医にメッセージ

学生時代や臨床研修医時代に、自分が一生の仕事とできるような、興味を持てるような診療科、テーマを探しましょう。そして、いろいろなことに挑戦していきましょう。今の経験に無駄はありません。無駄だと思われることを一生懸命やってみて下さい。将来きっと皆さんの役に立つと思います。心身ともに健康で、頑張って下さい。